今回は「割り干し大根とちぢみ菜の煮物」のご紹介です。
この絶妙な田舎っぽさに、安心感を覚える醤油の効いた煮物です。
関西風に言うと「割り干し大根炊いたん」と言うのでしょうか。
一応、私は兵庫出身の純血関西人ではありますが、
「炊いたん」というのは会話の流れで出てくる認識なので、
文字表記になっているとえらい間抜けに見えるな、
と思ってしまうのですが。
「煮物」というよりしっくりくる表現だと感じるのも事実。
いつから「炊いたん」という表現が料理名として地位を確立したんだ
と思いつつ、関西の表現が地域を問わず使われるようになったのも
SNSやテレビのおかげなのかな、とも感じます。
と、余談がすぎました。
ちなみに、割り干し大根というのはその名の通り
大根を割って干したもののことです。
大根を細長く薄く切って乾燥させる切り干し大根と違って、
ぶった斬り方が豪快なので、乾燥後の姿もダイナミック。
そして、売られ方も剥き出しで大胆です。(※さっきから表現が雑)
ラベルがなければただの木の棒やないかと
思ってしまうこのビジュアルですが、
切り干し大根にはない、硬くて柔らかい曖昧な歯応えが
煮物にしても漬物にしても素晴らしい表現力を発揮します。
割り干し大根自体は安価 (画像の束で200円でした) で手に入りますし、
この束で工夫すれば5、6品作れるボリュームになるので、
もし見かけたらゲットしていただきたい食材でございます。
と、長々なってしまいましたが、
今回の料理について参考までにレシピをば。
材料・作り方
- 割り干し大根を水に戻す (画像のものは1晩浸けてしっかりめに戻しました)
- 鍋にカットした割り干し大根と出汁を入れる
- 落とし蓋をして中火で15分程度煮る
- 時間が経ったら、人参、ちぢみ菜、調味料を入れて弱火で炊く
- 水分が飛ぶまで炊けたら完成
調味料の比率は全て同じなので、
分量は作る量や味加減に応じて調整してください。
いかがでしたか
太さがある分戻し時間が必要になりますが、
たくあんに似た弾力のある食感と
甘味と旨味の詰まった大根にひたすらありがたみを感じます。
使用する調味料はスタンダードですが、割り干し大根特有の旨味と、
一緒に炊いた人参とちぢみ菜の出汁が合わさることで
シンプルさから一歩抜け出した味になります。
お好みで厚揚げや椎茸を入れても美味しく作れますので、
是非お好みの食材を合わせて炊いてみてください。