2人ごはん 14 / 春の味覚詰め合わせ

ほぼ毎週、どこかしらの道の駅にお世話になっている我が家ですが、
気候が暖かくなったこの数週間のうちに様々な山菜が並ぶようになりました。

そんな中、相方が特に大好物なのが山椒の葉

私は山椒といえば実なのですが、どうも地域によっては
生い茂る山椒の葉を積んで佃煮にしたり山椒味噌を
作って食べるそうです。

彼と会うまで山椒の葉を食べるという文化を知らなかったので、
日本に住んでいながら、自国の食材も知らないことだらけだな
と改めて感じます。

そんな山椒の葉ですが、食材としてはレアなようで、
スーパーや近所の八百屋さんでは取り扱いがありません。

そんな時に頼りになるのが道の駅です。
行きつけの道の駅に問い合わせたところ、
人気なのですぐに売り切れてしまうけど、
朝イチなら置いてますよ。とのこと。

さらに、

あらかじめ連絡をしておけば取置きまでしてくれる
ということだったので、これは買うしかないと
彼はばっちり前日から予約し
無事山椒の葉を入手するに至りました。

そしてこの日の夕飯ですが、

山椒の葉の他にも、近くで収穫されたであろうウドやこごめ、
大根の葉など、美味しそうな食材をたくさん購入したので、
せっかくなら全部新鮮なうちに食べようと、
夕飯のおかずを分担して作ることにしました。

普段食事当番は概ね交互に分担していますが、
それだとどちらかが購入した食材の調理が
2日後になってしまうので。

エピソードが長くなりましたが、
それではこの日の献立記録を。

この日の献立

◆ 相方作
・山椒の葉の混ぜご飯
・カレイと山菜のソテー
・こごみとオクラの酢醤油和え
・大根の葉の味噌汁

◆ 黒澤作
・丸ごと新玉ねぎの和風あんかけ
・うどの煮物

元々は相方が食事当番の日だったので彼のウエイトが高めです。

合作とは言っても、一緒にキッチンに立ったわけではなく
私が作った後に彼が残りのご飯を作る要領でした。

思い思いの食器を使ったので綺麗に収まりませんでしたが、
それも良さです。笑

各料理について小話

相方作 - 山椒の葉混ぜご飯 –

彼が実家暮らしの時は、それはもう大量に山椒の葉を摘んでいたので
佃煮にして食べることがほとんどだったそうです。

しかし、道の駅で売られている山椒の葉はせいぜい50g程度で、
火を通すと絶望的に少量になってしまうことが容易に想像できたので、
混ぜご飯にして調理してくれました。

醤油、みりん、酒で炒め煮した山椒の葉を
食べる直前にご飯に混ぜ込んでできあがりです。

山椒の葉の色を鮮やかさを優先して
水分がなくなるまでは炒らなかったということで
少しご飯がもちもちに仕上がっていましたが、
これはこれでおこわのような味わいがあって美味しかったです。

なにより山椒のピリッとした刺激が素晴らしく米と合っていました。
塩分は控えめの味付けだったので、山椒の香りを贅沢に堪能できました。

相方作 - カレイと山菜のソテー –

カレイの切り身と山菜をシンプルにソテーした料理で、
切り身の下にはこごみ、山椒の葉、大根の葉が添えられています。

周りに散らされているのは椎茸の軸で、
これガーリックバターで炒めて香り付けされていました。

カレイは塩で味付けされ、シンプルな味わいだったので
添えられた山菜と一緒に食べるとバランスが良かったです。

椎茸の軸からほのかにくるガーリックバターの香りが
良いスパイスになっていました。

私だったらカレイをもガーリックバターでソテーしそうですが、
それだと山菜の香りや風味を邪魔してしまうんだろうな…と、
香りの緩急の付け方の勉強になりました。

何より盛り付けが綺麗です。
私は引き算ができずにギッチギチに詰めてしまうので、
余白の使い方が上手い盛り付けに憧れます。

相方作 - 大根の葉の味噌汁 –

葉物野菜入りの味噌汁やお吸い物が彼の鉄板料理ですが、
大根の葉が入ったお味噌汁は今回が初めてでした。

スーパーで「大根の葉」を見かけて衝動買いしたそうです。
これまで葉っぱがついた大根は見かけたことがありましたが、
大根の葉のみパックされて売られているものは初めて見たので、
色々な食材があり、需要も多種多様で面白いなと思いました。

ちなみにこの大根の葉は、大根が若いうちに摘み取ったもののようで
これから太い大根に成長するんだろうな…
と思われる小さい大根がくっついていました。

頑張れば再生栽培もできそうです。
大根特有の辛味がなくとても食べやすかったです。

日本の葉物野菜は本当に味噌との相性がいいですね。

彼作 - 山椒の葉混ぜご飯 –

大根の葉と同じく、安かったから衝動買いした
というオクラとこごめを酢醤油でシンプルに和えた料理です。

以前こごめを食べた時はマヨネーズをつけて食べる方式だったので、
今回はさっぱり路線です。

粘度の高いマヨネーズとは違い、サラサラした調味料なので
こごめの葉っぱに酢醤油がしっかり含まれていました。

噛むたびに染み出すお酢のツンとした刺激と
シャキシャキした食感が大変贅沢な1品でした。
オクラは久々に食べましたが、ねばねばが美味しい。

黒澤作 - 丸ごと新玉ねぎの和風あんかけ –

ここからは黒澤作。

私の苦手な食べ物は生玉ねぎですが、
火が通った甘くてとろとろの新玉ねぎは大好物です。

道の駅で瑞々しく育った新玉ねぎを見てつい買ってしまいました。
普通の玉ねぎだと辛味が残るので丸ごと調理は厳しいですが、
新玉ねぎは丸ごとどかんと調理しても食べられます。

新玉ねぎの甘味と瑞々しさを楽しみたかったので
新玉ねぎはレンジで3分ほど加熱して柔らかくしてから
かつおとネギを入れた合わせ出汁でさらに煮込み、
しっかり柔らかくなったところで塩を加えて味を整え
片栗粉でとろみをつけて完成です。

あらかじめ十字に切り込みを入れておくと
箸やスプーンでくずして食べやすい上
火も通りやすいのでおすすめです。

黒澤作 - うどの煮物 –

うどは醤油ベースの出汁で煮物にしました。

そもそもうどを食べたのは初めてだったのですが、
ほどほどの苦味に個性のある香りが大変好みでした。
こんなに美味しいのならもっと早く食べておけば良かった。

ということで、下処理も初挑戦だったので
今回の料理の仕上がりが正解だったのかは不明ですが、
お互い美味しいと感じて食べられたのでもう正解です。

とりあえず、一番表面の硬い皮を削いだ上で表面をかつら剥きし、
食べやすいサイズにカットして、他の食材の処理をする間酢水に浸けておきました。

気まぐれでにんじんを飾り切りしたことにより
30分ぐらい酢水に浸かった状態だったと思いますが、
風味が損なわれることはなかったですし、
かといって苦味やえぐみが完全に消え去ったわけではなかったです。

煮物はお酢をメインに醤油、みりん、酒で煮詰めました。
うどの独特のえぐみとお酢のツンとした刺激が相性良く、
少し大人な味のお惣菜となりました。

出汁がひったひたに染みた椎茸も最高に美味しかったです。

いかがでしたか

以上、春の味覚を贅沢に詰め込んだ
とある日の合作晩ごはんでした。

普段の食事は当番制なので感想を伝えるにも一方通行ですが
たまにはおかずを分担して、お互いの料理の感想を伝え合いながら
会話を弾ませるのも面白いなと思いました。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
ぽちっと応援していただけると大変励みになります!



おすすめ記事