料理日記 13 / 炊飯器で作る新じゃがの甘辛煮

スイッチ一つで極上の新じゃがを炊き上げた話。

見て下さい、この美しい飴色の輝き……

昨日の記事で、
群馬の道の駅で栗を衝動買いしてしまった話をしましたが、
その時一緒に買った新じゃがが、炊飯器のスイッチ1つで驚くほど甘く、
もっちりしっとり炊きあがったのでメモ。

材料・作り方

炊飯器は3合炊きのものを使用しています

【材料】
・新じゃが…400g
・合い挽き肉…100g
・醤油…大さじ1
・みりん…大さじ1.5
・酒…大さじ2
・はちみつ…大さじ1/2
・水…150ml
・生姜…お好みの分量

・刻みネギ…飾り用

【作り方】
材料を全て炊飯器に入れて、落としぶたを乗せ
普通炊飯モードでスイッチオン

※ 落とし蓋はアルミホイルに穴をあけて被せればOKです

買ったじゃがいもの品種にもよるのかもしれませんが、
新じゃがでやると、いももちのようにもっちり甘く仕上がります。
とにかく食感に感動します。

甘辛な味付けですが、塩加減、甘さ加減はお好みで調整して下さい。

余談・雑談

早炊きモードではなく
普通炊飯モードに設定している理由について少しお話を。


その理由は加熱温度と時間です。

スイッチオンした炊飯器の中で何が置きているかというと…

1.水の温度を上げて吸収させる
2.さらに温度を上げて沸騰させる
3.その温度を保って炊きあげる
4.蒸らす

の4つの工程が踏まれています。
そして、早炊きモードでは1と4の時間が短縮されています。

先日の記事「ペクチンについて 小話」でチラリとお話しましたが、
野菜に含まれている”ペクチン(糖の一種)”は
50〜60℃では硬く、80〜90℃では柔らかくなる性質があります。

その一方で、アミラーゼの活性温度は70〜75℃です。

アミラーゼとは何かというと、
デンプンを分解して、ブドウ糖や麦芽糖、果糖などに変換してくれる酵素です。
簡単に言うと、食材を甘くしてくれるやつです。

アミラーゼの活性温度を保てば保つほど、どんどん食材が甘くなります。
石焼き芋が甘いのは、活性温度を長時間キープしているからなんですね。


つまり、普通炊飯モードで調理すると
低温スタートなのでじゃがいもの煮崩れを防げる
・じっくり加熱するため、素材の甘みを引き出せる
という、2つの恩恵を得られます。

以上をまとめると

ペクチン
硬化:50〜60℃ (煮崩れ防止に効果的)
軟化:80〜90℃ (しっとり仕上げたい時に効果的)

アミラーゼ
活性温度:70〜75℃ (この温度を保つほど食材が甘くなる)

ということになります。

注意点は、甘くしたいために75℃をキープすると
ペクチンの硬化が優先されてしまうという点です。
(栗の低温調理では、ここの温度設定を失敗した)

アミラーゼを活性化させたら、
その後は90℃以上に温度を上げて軟化させてください。

いかがでしたか

スイッチ一つでできる、絶品料理の紹介でした。

唯一デメリットを挙げるなら、
めちゃくちゃ米に合うのに、炊飯器がふさがって米の準備ができない
という点でしょうか。笑

その場合は、じゃがいもを炊いている間に
土鍋で米を炊けばもはや勝ち組飯です。(※何)
是非お試し下さい。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
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参考URL / 参考文献

https://www.jstage.jst.go.jp/article/cookeryscience1995/40/1/40_1/_pdf

Cooking for Geeks 第2版 ―料理の科学と実践レシピ (Make: Japan Books)

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