料理日記 18 / 渋皮がサックサクに食べられる焼き栗 (追記あり)

今月は、かぼちゃにさつまいもに、そして栗…
秋の味覚トピックが盛りだくさんです。

秋の味覚を楽しく、美味しくいただきましょう。
(秋よ、終わらないで…!) 

さて、
前回3種類の方法で栗を蒸しましたが今回は焼き栗編です。

蒸し栗の話はコチラ↓

今回は「魚焼きグリル」「オーブン」の2通りの炒り方で調理してみました。

蒸し栗の時は、糖度も測りましたが
焼き栗は水分量が少なく、私の手持ちの糖度計では測定不可だったので、
甘さに関するデータは完全に私の味覚ベースです。(許せ…)

蒸し栗では、ほくほくしっとりを目指しましたが、
今回は甘くて香ばしい栗を目指します。

最後、おまけの小話もありますので、
ゆるりと楽しんでいただけると幸いです。

それでは早速行きましょう。

下処理編

買ったら食べたい!という気持ちは山々なのですが、
下処理として1晩浸水が必要です。
(私は大体8~10時間ぐらいを目安にしています) 

そして、焼く段階に移ったら、何よりも大事なのが
しっかり切り込みを入れておくことです。
そのまま煎るとテンション上がって弾け飛びますので、
深めに入れておく事をおすすめします。

下準備が終わったところで、いよいよ栗を焼くステップです。

栗を焼く

魚焼きグリル

魚焼きグリル編…とドヤ顔 (?) で言っていますが、

実は今まで生きてきて、
魚焼きグリルって1回も使った事がないです。

今回は水を張って、着火スイッチを押しただけ…ですが、
もし使用方法が違ったらごめんなさい。笑

水を張ったグリル網に、こんな感じで並べます。

私が使っているグリルは、どうやら両面焼きができないようなので、
裏表、中火で各7分焼きました。

焼き上がり。

置いた場所によって、焦げ方に差が出ますね。

断面はこんなかんじ。

良い感じに焼けています。

美味しそうに焼けたところでいざ実食

美味しい…!

なんて香ばしいんだ。

蒸し栗のホクホク・もったりした風味とはまた違った美味しさがあります。
蒸し栗は和菓子、焼き栗は洋菓子のイメージでしょうか。(私の感覚では)

とにかく香りが良いし、味もしっかり甘くて申し分ないです。

…が、残念なポイントを挙げるなら
・渋皮が貼り付いて剥きづらい
・置いた場所により焼き具合の差が大きい
・蒸し栗と比較するとスプーンでも食べづらい

というところでしょうか。

皮が向けない場合は、半分に割ってスプーンで掬うスタイルになりますが、
蒸し栗と比べて水分量が少ない分、固くて掬いづらいです。

渋皮を食べることができれば、皮むきが大分楽になるのですが、
残念ながら味は苦いし、口の中にずっと残るし…
ということで、味以外の部分では少し惜しい感じがします。

栗の配置や、加熱温度・時間を調整すれば
もっと食べやすい焼き栗が作れるのかもしれませんが、
今回はそこまで深追いしませんでした。

…が、魚焼きグリルでは
短時間で美味しい栗が食べられるのは大きな利点ですね。

オーブン (一番おすすめ)

続いてはオーブン。

ネットを検索すると、180〜200℃で15〜20分程度加熱する
という条件設定のレシピが多かったです。


…が、アミラーゼの活性温度を考慮すると低温でじっくり、
長時間加熱した方が栗の甘みを引き出せるのではないかと思い
160℃70分で加熱することにしました。


天板に並べて、オーブンに入れて加熱開始です。

20分ぐらい経った当たりから、ある異変に気付きます。

栗から蜜が吹き出してる…!

グリルの時には、このような現象は無かったので期待が高まります。
ものすごく成功してるのでは…

そして焼き上がり。

うおぉ…蜜っぽいものが溢れてる。ますます期待高まる。


そしてこれも蜜らしきものです。
これで甘くなかったら人間不信ならぬ、栗不信になる。
焼き上がり。

魚焼きグリルと比較すると、焼きムラも少ないです。

半分に割った物がこちら。
グリルと比較して、皮の水分がしっかり抜けて皮はパリッパリですが、
実の方はしっとり柔らかい仕上がりでした。

鬼皮は渋皮に張り付く事無く、綺麗にペリペリ剥がす事ができます。
ただ、やはり渋皮はピッタリ張り付いて剥きづらいです。

鬼皮は簡単に向けるし、渋皮を剥く必要が無くなれば
めちゃくちゃ楽になるのになーと思った挙げ句思いついたのが、

いっそ食べてしまえ。

ということで、渋皮ごと口に放り込んだところ

え、なに
渋皮が美味しい…
サックサク パリパリです。

苦味を全く感じないわけではないのですが、
栗の実と調和し、甘みを感じます。

しかも、グリルの焼き栗とは違って、
口の中にずっと残るということも無いです。

渋皮って美味しいんだな…。

栗の実だけを楽しみたい…!という場合は不向きですが、
渋皮も含めて、スナック感覚で栗を楽しみたいという方には
最高の焼き栗ではないだろうか。
と思っています。

まさか、渋皮がこんなに香ばしくて
パリパリサクサク食べられるようになるとは予想外でした。
なんでもやってみるものだな…と思いました。

(2021年9月追記)

試しに鬼皮を剥いた状態で160度70分焼いたところ、
食べやすさにさらに磨きがかかりました。

鬼皮を剥いた後、念の為破裂防止の切り込みを入れて
上記と同様に焼くだけです。

鬼皮は、栗を焼いてから剥くよりも
浸水後に剥いた方がペリペリ剥がしやすいです。

渋皮の渋みと香ばしさが実の甘さとマッチして
大変味わい深く香り豊かな焼き栗になります。

浸水後鬼皮を剥いた状態。
70分焼いた後

焼きたてよりも、少し粗熱をとってパリパリになってから
食べることがオススメです。

鬼皮は処理済みですし、渋皮を剥く手間もないので
手が止まらなくなります。良くも悪くも。

これでも渋皮嫌いやわ。
という結果になったら申し訳ないのですが、
食材の苦味が苦手でない方は是非この方法で
渋皮の栄養も丸ごとパクりと食べちゃいましょう。

私的結論

…ということで、私の現時点での結論は、
160℃のオーブンで70分 (裏40分・表30分)低温でじっくり加熱する
食べやすくて、甘くて、扱いやすい焼き栗に仕上がる。
ということになります。

あくまで、私の持っているオーブンでの設定ですので、
上手く焼けない場合は時間を調整して、
最高の焼き栗条件を探ってみて下さい。

水分が抜けすぎると、栗の実まで石のように硬くなってしまうので…;;


本当は中華鍋でもやる予定だったのですが、
上記の通りオーブンで大成功し、あえてやる必要性を
感じなかったので今回は一旦保留です。
中華鍋の検証はまた別の機会に検証する…かも。
いや、しないかな…笑

小話

渋皮まで美味しい栗の焼き方を見い出し、心が満たされたところで、
まだお楽しみがあります。

コレ。
栗を食べ終わった後の殻ですが、しっかり乾燥させれば
燻製チップとして利用できるそうです。

自身の美味しさのみならず、他の食材も美味しくできるとか
仕事しすぎだぞ…栗。

ということで、後日、栗の皮を燻製チップとして
秋の味覚燻製パーティーをやりたいと思います。

さつまいもとかぼちゃは、先日さくらチップで燻製し、
あまりの美味しさに変な声が出たんですが (※不審者)
栗の皮だとどんな燻香になるのでしょうか…楽しみです。

いかがでしたか

以上、渋皮までサックサクパリパリ食べられる焼き栗の紹介でした。

鬼皮がパリパリで簡単に剥がれるので、
栗を剥く作業が楽しくなります。

お使いのオーブンによって、温度や時間の調整が必要な
場合があると思いますが、焼き栗を作る際は
ぜひ低温でじっくり加熱の設定でお試し下さい。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
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